最近、発達障害への社会的な関心が高まっています。青年期となってから発達障害を疑い、受診する人が増えています。発達障害は生まれつき脳の認知機能のかたよりがみられ、社会生活に困難が生じることがあります。小さい頃から特性がみられますが、社会に出てから苦手な部分が明らかとなり、発達障害とわかることがよくあります。発達障害の原因はまだよくわかっていませんが、親の養育態度が原因で起きる障害ではありません。うつ病やアルコール依存症などの二次的な精神障害をともなうことがあります。
発達障害はいくつかのタイプに分類されており、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動性障害、学習障害などが含まれます。同じ人に複数の発達障害が重なっていることもあります。
受診の際に、可能なかぎり出生から今までをよく知っているご家族に受診してもらうと確かな診断につながります。また発達障害についての理解や適切な接し方を知ってもらう良い機会となります。